ダイナミックなケース、透明な文字盤の下に見える黒ずくめの精悍なムーブメント、ある意味最もトレンディなそのデザインはインパクトにあふれ、強く印象に残った。実際に実物を手にして子細に見ると、細部まで非常に凝った造りの腕時計であることがわかった。
クストスは、サスーンシルマケスとアントニオ・テラノヴァという二人の若い才人が中心になって創設された新ブランドである。
現在の機械式時計は、ありふれた言葉でいえば「伝統と革新」という二つの複合したテーマに取り組みながら、そこからいかに「新しさ」を創造していくかが腕の見せ所になっているが、クストスの場合、その計算がじつに緻密になされている。
何よりまずコンセプトがはっきりしている。
指針が定まっていれば、時計づくりもおのずと明快になる。それは、ラテン語で「タイムキーパー」を意味するブランド名の「クストス」や、モデル名に用いられている「チャレンジ」という言葉に如実に表れている。「タイムキーパー」は時計を正確に司る時計そのものを指すし、彼らの作る時計はどれもが新しい挑戦なのだと。
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